趣味のくずかご

デマツイートで逮捕者が出た事件の異質さ

熊本地震の直後にTwitterでデマを流したとして男性が逮捕された。


Twitterが原因で逮捕された例は無数に存在するし、世間的には「またバカッターか」となるかもしれない。
しかし、今回の事件はちょっと毛色が違う。

 

これまでは「ネットに不慣れな人のツイートが、主にネット慣れしている人々によって摘発される」という構図だったのが、今回は「ネット慣れしている人のツイートが、ネットに不慣れな人々にまで影響を与え、摘発された」のである。

 

今回問題となったツイート(既に削除されている)は、「地震でライオンが逃げた」という内容で、街中を歩くライオンの画像が添えられていたものだが、この画像は地震の前からTwitterで話題になっていたものだった。



私も何度か目にしていたので、問題のツイートを見てもすぐにデマだと分かったのだが、同時に「話題になった画像で早速遊んでるな」と思ったのを覚えている。

男性を庇うつもりはないけれど、「話題になったものをネタにする」というのはネットでは日常茶飯事だし、おそらく「話題になった画像をネタにしよう」と考えていただけで「デマを広めてやろう」などとは微塵も思っていなかったんだろう。

(もちろん、男性が「デマを広めてやろう」「被災者を困らせてやろう」と考えていた可能性もある)

 

「ネタツイートのつもりが、悪質なツイートになっていることに気付かなかった」という今回の事件の原因は、「身内の悪ノリが想像以上に広まってしまい、炎上する」という点において、従来のバカッターで良く見る「恐喝」「業務妨害」などと全く同じなのが興味深いところ。
これをきっかけに過激なネタツイートが減ることを祈る。