私はジャンボ宝くじが好きでよく購入する。しかし、絶対にこう言ってくる人がいる。
宝くじは期待値が50%にも満たないから買うのは馬鹿げている
皆一度は言われたことがあると思う。
だが、この発言をする人は"期待値"というものを正しく理解していない。だからこう言い返せばいい。
じゃあ1等が40億円なら買うの?
今年の年末ジャンボ1等が仮に40億円なら期待値は105%になる。くじとして成立していないのはさておき、「期待値が低い」という理由で宝くじを否定するなら、これには「買う」と答えるしかない。
つまり、当選確率が同じでも、1等が7億円なら買わず、40億円なら買う。という主張になる。
……何かおかしいと思わないだろうか。
期待値は数学上だけの話
「おかしくない」と言う人もいるだろう。実際、期待値が100%を超えるということは、買えば必ず得をするということ。
1ユニット2000万枚を購入すれば、購入金額が60億円、払戻金額が63億円*1となり、3億円のプラス。
数学的には確実に得をする。
だが、現実は違う。
なぜか?
一般庶民は宝くじを60億円分も買えないから。*2
毎年100万円×50年買ったとしても5,000万円。庶民が一生に買える宝くじの量では、1等が7億円であろうが40億円であろうが、当選さえすれば回収率は100%を超えるのだ。
数十億円分という大量のくじを買わない限り、期待値は意味を成さない。
ジャンボ宝くじを買い続けて期待値に収束する人はいない
例えば年末ジャンボを100枚30,000円分買ったとして、払い戻しが期待値通り50%、つまり15,000円*3だったらどう思うだろうか?
買い慣れた人ほど「相当運が良かった」と感じるはずだ。
1~3等を除いた現実的な回収率は30%強といったところ。宝くじを買い続けて期待値50%に収束する人はほぼいない。
ほとんど誰も該当しない、そんな数値に意味があるだろうか?
私がジャンボ宝くじを買う理由
ジャンボ宝くじを買い続けたほとんどの人は回収率30%に収束すると書いた。
ではなぜ買うのか?
それは上でも書いたように、1等が当たれば確実に勝てるからだ。
パチンコなど他のギャンブルでは、1回大当たりを引いてもトータルでプラスになるとは限らない。だが、ジャンボ宝くじなら1等の金額が億単位なので、一度の当たりで勝ちが確定する。
「勝てる」というのは、収支がプラスになることに加え、一生仕事しなくていいという"人生のゴール"的な意味もある。
実際これこそがジャンボ宝くじの本質であり、一番の価値だと思っている。もしも宝くじが1枚3円、1等700万円なら、確率的には同じでも、買う価値は無いだろう*4。
否定するなら確率で
ジャンボ宝くじは当選確率が低すぎるから買うのは馬鹿げている
こう言ってくる人がいたら何も反論できない。満員の東京ドーム360個分の中からたった1人にしか当たらないと考えれば、いかに無謀かは理解できる。
だから、余ったお金を寄付するつもりで買うくらいの付き合いが一番いいと思っているし、一度に10枚しか購入しないと決めている。
のめり込んだら危険なことは間違いないので、節度を持って楽しもう。
最後に
子供の頃、「日本国民全員から1円ずつ貰えば1億円になる」と考えたことがあった。
それを現実的なレベルに落としこんだのが宝くじだ。
私が買った3,000円が誰かの7億円の一部になっていると考えれば、ちょっと誇らしい気持ちになるのだ。
※この記事は「年末ジャンボ宝くじ2021年版」のデータをもとに書いています。