大阪駅から西に歩いて10分弱のところにある「西梅田一番踏切」。
都心に残る数少ない踏切として有名なここ、実は五叉路の交差点(梅田ランプ西交差点)のど真ん中にあり、踏切と信号が連動するようになっている。
この連動が面白いのだが、梅田貨物線の地下化でもうすぐ無くなってしまうため記事として残しておく。
概要
信号パターンは5種類あり(A~Eとする)、通常時はA~Dが順に繰り返されるだけ。
電車の接近を検知すると、すぐにパターンEに切り替わり、その後は必ずパターンAに戻るというアルゴリズムになっている。
面白いのは、踏切よりも先に信号が動作し、踏切が鳴り始める瞬間には既にパターンEに切り替わっていること。信号用の検知器が踏切用検知器よりも手前に設置されているのだろう。
そのため、信号パターンから踏切が鳴ることを予測した地元民が急いで渡ったりする光景が見られる。
ここからは簡略図を使ってパターンの解説をしていく。
パターンA
大阪駅からなにわ筋へ抜ける東西方向が青になるパターン。最も交通量が多く、最も継続時間が長い。
ちなみに簡略図はGIMPとペイントで頑張って作った。信号機の素材はいらすとやから。
パターンB
南北方向のうち、線路を挟んで東側が青になるパターン。東西で分けているのは事故を防ぐためだろうか。南方向から来る車は東側の方が多く、西側はかなり少ない。
パターンC
南北方向のうち、線路を挟んで西側が青になるパターン。北方向からの車も意外と多いが、継続時間は短め。
また、東方向からの左折レーンのみ青となっている。このレーンには大阪駅からやってきた高速バスが多く見られる。
パターンD
南方向(西側)からの右折がようやく可能になる。踏切が鳴るとパターンAに戻ってしまう関係上、このパターンがなかなか来ずイライラしている右折車をよく見かける。パターンCと分けたのは、2方向から同時に踏切へ向かうと危ないからだろうか。
東方向からの左折レーンは継続して青。矢印が消えた後、パターンAに戻る。
パターンE(踏切作動時)
踏切作動時のパターン。当然ながら踏切方向へは行けないようになっている。パターンCと似ているが、北方向からの道路はレーンが1本しかないため、まとめて赤信号になってしまう。
また、南方向(東側)からの右折が可能になっている。この右折矢印はパターンEでしか使われないため、踏切が廃止されると二度と点灯する機会が無くなってしまう。
以上、パターン解説おしまい。
終わりに
踏切が無くなってしまう寂しさを解説記事として昇華できて良かった。毎日通勤でここを歩いている身としては、もう毎朝踏切に怯えなくて良いんだという嬉しさも半分あり複雑な気分。今後もうめきたの発展を近所から見守っていきたいと思う。